1再調査の請求は、処分があったことを知った日の翌日から起算して三月を経過したときは、することができない。ただし、正当な理由があるときは、この限りでない。
2再調査の請求は、処分があった日の翌日から起算して一年を経過したときは、することができない。ただし、正当な理由があるときは、この限りでない。
1再調査の請求は、処分があったことを知った日の翌日から起算して三月を経過したときは、することができない。ただし、正当な理由があるときは、この限りでない。
2再調査の請求は、処分があった日の翌日から起算して一年を経過したときは、することができない。ただし、正当な理由があるときは、この限りでない。
1再調査の請求をすることができる処分につき、処分庁が誤って再調査の請求をすることができる旨を教示しなかった場合において、審査請求がされた場合であって、審査請求人から申立てがあったときは、審査庁は、速やかに、審査請求書又は審査請求録取書を処分庁に送付しなければならない。ただし、審査請求人に対し弁明書が送付された後においては、この限りでない。
2前項本文の規定により審査請求書又は審査請求録取書の送付を受けた処分庁は、速やかに、その旨を審査請求人及び参加人に通知しなければならない。
3第一項本文の規定により審査請求書又は審査請求録取書が処分庁に送付されたときは、初めから処分庁に再調査の請求がされたものとみなす。
第五条第二項ただし書の規定により審査請求がされたときは、同項の再調査の請求は、取り下げられたものとみなす。ただし、処分庁において当該審査請求がされた日以前に再調査の請求に係る処分(事実上の行為を除く。)を取り消す旨の第六十条第一項の決定書の謄本を発している場合又は再調査の請求に係る事実上の行為を撤廃している場合は、当該審査請求(処分(事実上の行為を除く。)の一部を取り消す旨の第五十九条第一項の決定がされている場合又は事実上の行為の一部が撤廃されている場合にあっては、その部分に限る。)が取り下げられたものとみなす。
結論:この肢は「誤り」。
行政手続法36条の2第1項は、「法令に違反する行為の是正を求める行政指導(その根拠となる規定が法律に置かれているものに限る。)の相手方は、当該行政指導が当該法律に規定する要件に適合しないと思料するときは、当該行政指導をした行政機関に対し、その旨を申し出て、当該行政指導の中止その他必要な措置をとることを求めることができる」と規定しています。申出をすることができるのは「当該行政指導の相手方」であって、「何人も」ではありません。この一語の差し替えが本肢の誤りです。
「何人も」と規定されているのは、隣の条文である36条の3(処分等の求め)です。同条1項は、「何人も、法令に違反する事実がある場合において、その是正のためにされるべき処分又は行政指導がされていないと思料するときは、当該処分をする権限を有する行政庁又は当該行政指導をする権限を有する行政機関に対し、その旨を申し出て、当該処分又は行政指導をすることを求めることができる」と定めています。この二つは、いずれも2014年(平成26年)改正で新設された制度で、条文番号も内容も似ているため、まとめて狙われます。
両者の違いを整理しましょう。36条の2の中止等の求めは、すでに自分に対して行われている行政指導が違法であるとして「やめてくれ」と申し出る制度ですから、申出権者は相手方本人に限られます。これに対し36条の3の処分等の求めは、法令違反状態が放置されている場合に「取り締まってくれ」と第三者が発動を促す制度ですから、申出権者を「何人も」と広く認めているのです。自分の利益を守るための制度か、公益の実現を促す制度かという性格の違いが、申出権者の範囲に反映されていると理解すると忘れません。
なお、対象範囲についても確認しておきましょう。36条の2は「その根拠となる規定が法律に置かれているものに限る」という括弧書きにより、法律の根拠を持たない行政指導を対象から外しています。そして36条の3第1項にも「(その根拠となる規定が法律に置かれているものに限る。)」という同様の括弧書きが置かれており、申出の対象となる処分・行政指導は法律に根拠規定のあるものに限られます。両制度の本質的な違いは、この対象の限定ではなく、申出権者の範囲(相手方か何人か)にあります。なお、いずれの制度も、申出を受けた行政機関は必要な調査を行い、必要があると認めるときは中止その他の措置または処分・行政指導をしなければならないとされていますが、申出人に対して結果を通知する義務や、申出に対する応答が処分として争えるといった仕組みは設けられていません。この点も出題実績のある重要ポイントです。
結論:この肢は「誤り」。
行政手続法2条6号は、行政指導を「行政機関がその任務又は所掌事務の範囲内において一定の行政目的を実現するため特定の者に一定の作為又は不作為を求める指導、勧告、助言その他の行為であって処分に該当しないものをいう」と定義しています。この肢は、定義の中核である「特定の者に」という要件を落としたうえで、「その相手方が特定か不特定かは問わない」と述べています。定義規定の要件を正面から否定しているため、記述は誤りです。
「特定の者に」という要件が置かれている理由を考えてみましょう。行政手続法の第4章(32条から36条の2まで)は、行政指導の相手方の権利利益を保護するための規定群です。たとえば、35条1項は趣旨・内容・責任者を明確に示すことを求め、35条3項は口頭でされた場合の書面交付を定めています。これらは、名宛人が特定されていてはじめて意味を持つルールです。不特定多数に向けた広報・啓発活動(節電の呼びかけ、感染症予防のキャンペーンなど)にまで同じ手続を課すのは現実的ではありませんし、そもそもそれらは特定人の権利利益を具体的に制約する場面ではありません。そこで、定義の段階で「特定の者に」と絞りをかけているわけです。
もっとも、複数の者に対して行政指導をする場合が第4章の対象外になるわけではありません。行政手続法36条は、「同一の行政目的を実現するため一定の条件に該当する複数の者に対し行政指導をしようとするときは、行政機関は、あらかじめ、事案に応じ、行政指導指針を定め、かつ、行政上特別の支障がない限り、これを公表しなければならない」と定めています。行政指導指針とは、これらの行政指導に共通してその内容となるべき事項をいいます(2条8号ニ)。ここでいう「複数の者」は、一定の条件で画された特定可能な者の集団であり、「不特定」とは異なります。
ひっかけポイントとして、定義規定の他の要素も確認しておきましょう。第一に、「その任務又は所掌事務の範囲内」という限定があり、これは32条1項の一般原則にも「当該行政機関の任務又は所掌事務の範囲を逸脱してはならない」という形で繰り返されています。第二に、「処分に該当しないもの」という限定があるため、法的拘束力を持つ処分は行政指導ではありません。第三に、行政指導はあくまで相手方の任意の協力によってのみ実現されるものであり(32条1項)、従わなかったことを理由とする不利益な取扱いは禁止されています(32条2項)。この任意性の原則が、行政指導に関するすべての規定の背骨になっています。
処分庁は、再調査の請求がされた日(第六十一条において読み替えて準用する第二十三条の規定により不備を補正すべきことを命じた場合にあっては、当該不備が補正された日)の翌日から起算して三月を経過しても当該再調査の請求が係属しているときは、遅滞なく、当該処分について直ちに審査請求をすることができる旨を書面でその再調査の請求人に教示しなければならない。
結論:この肢は「誤り」。
行政手続法3条3項は、「地方公共団体の機関がする処分(その根拠となる規定が条例又は規則に置かれているものに限る。)及び行政指導、地方公共団体の機関に対する届出(前条第7号の通知の根拠となる規定が条例又は規則に置かれているものに限る。)並びに地方公共団体の機関が命令等を定める行為については、次章から第6章までの規定は、適用しない」と定めています。ここで注目すべきは、「行政指導」には括弧書きの限定が付いていないという点です。つまり、地方公共団体の機関がする行政指導は、その根拠が条例・規則にあろうと国の法律にあろうと、およそすべて行政手続法の適用除外になります。したがって、「根拠が国の法律に置かれているものについてはその適用がある」とする本肢は誤りです。
条文の読み方のコツは、括弧書きがどの語にかかっているかを確認することです。3条3項が列挙する四つの行為類型のうち、括弧書きによる限定があるのは「処分」と「届出」だけです。すなわち、地方公共団体の機関がする処分でも、根拠規定が国の法律に置かれているもの(法定受託事務に係る許認可など)には行政手続法が適用されます。届出も同様です。これに対して、行政指導と命令等を定める行為(意見公募手続)は、根拠のいかんを問わず一律に適用除外とされています。
理由づけとしては、地方自治の尊重が挙げられます。行政指導は法律の根拠なしに行われることも多く、その運用は地域の実情に応じて地方公共団体が自主的に律するのが適当だと考えられました。同様に、命令等の制定手続も自治立法の作用に密接に関わるため、国の法律で一律に縛るのは適当でないとされたのです。
もっとも、適用除外は「何もしなくてよい」という意味ではありません。行政手続法46条は、地方公共団体に対し、同法の適用除外とされた処分・行政指導・届出・命令等を定める行為に関する手続について、この法律の規定の趣旨にのっとり、行政運営における公正の確保と透明性の向上を図るため必要な措置を講ずるよう努めなければならないと定めています。これを受けて、多くの地方公共団体が行政手続条例を制定しており、実際にはそこで行政手続法とほぼ同内容のルールが定められています。「法律の適用はないが、条例で同等の規律が置かれている」という二段構えを押さえておきましょう。
結論:この肢は「正しい」。
行政手続法35条3項は、「行政指導が口頭でされた場合において、その相手方から前二項に規定する事項を記載した書面の交付を求められたときは、当該行政指導に携わる者は、行政上特別の支障がない限り、これを交付しなければならない」と規定しています。ここでいう「前二項に規定する事項」のうち1項の事項が、まさに「当該行政指導の趣旨及び内容並びに責任者」です。したがって、本肢は条文の内容を正確に述べたものであり、正しい記述です。
条文の構造を整理しましょう。35条1項は、行政指導に携わる者は、その相手方に対して、当該行政指導の趣旨・内容・責任者を明確に示さなければならないと定めます。これは口頭であっても書面であっても妥当する原則です。35条2項は、許認可等をする権限またはこれに基づく処分をする権限を行使し得る旨を示して行政指導をする場合に、その権限の根拠となる法令の条項、その条項に規定する要件、当該権限の行使が要件に適合する理由を示さなければならないと定めています。これは、いわゆる権限をちらつかせる形の行政指導に歯止めをかけるための規定です。そして35条3項が、これら1項・2項の事項について、口頭でされた場合の書面化請求権を認めているわけです。
押さえるべきポイントは三つあります。第一に、書面交付が問題になるのは行政指導が「口頭で」された場合であること。書面でされていれば改めて交付を求める必要がありません。第二に、行政庁が自発的に書面を交付するのではなく、相手方からの求めが要件になっていること。第三に、義務の程度は「行政上特別の支障がない限り」という留保付きの義務であり、絶対的な義務ではないことです。ただし、留保が付いているとはいえ「交付しなければならない」という法的義務である点は動きません。
ひっかけポイントとして、35条4項の適用除外を覚えておきましょう。同項は、(1)相手方に対しその場において完了する行為を求めるもの、(2)既に文書または電磁的記録によりその相手方に通知されている事項と同一の内容を求めるもの、については書面交付の規定を適用しないと定めています。街頭での一過性の指導や、既に文書で伝えてある内容の口頭での念押しにまで書面交付を義務づけるのは無意味だからです。また、複数の者を対象とする行政指導については、行政機関はあらかじめ事案に応じ行政指導指針を定め、行政上特別の支障がない限りこれを公表しなければなりません(36条)。細かい条文ですが、択一で問われれば差がつくところです。
1再調査の請求が法定の期間経過後にされたものである場合その他不適法である場合には、処分庁は、決定で、当該再調査の請求を却下する。
2再調査の請求が理由がない場合には、処分庁は、決定で、当該再調査の請求を棄却する。
結論:この肢は「誤り」。
行政手続法2条8号は「命令等」を定義し、そのニにおいて「行政指導指針(同一の行政目的を実現するため一定の条件に該当する複数の者に対し行政指導をしようとするときにこれらの行政指導に共通してその内容となるべき事項をいう。以下同じ。)」を掲げています。行政指導指針は命令等の一種ですから、これを定めようとする命令等制定機関は、原則として39条1項に基づき意見公募手続(パブリックコメント)を実施しなければなりません。そして、この定義のどこにも「法令の根拠に基づく行政指導に係るものに限る」という限定はありません。したがって、法令の根拠なく行われる行政指導についての指針であっても、意見公募手続の対象になります。本肢は存在しない限定を付け加えている点で誤りです。
理由づけとしては、意見公募手続の趣旨を考えると腑に落ちます。意見公募手続は、行政の意思決定過程に国民の意見を反映させ、公正の確保と透明性の向上を図る制度です(1条1項参照)。むしろ、法令の根拠を持たない行政指導は、法律による民主的コントロールが及びにくい分、その基準づくりの過程で広く意見を聴く必要性が高いともいえます。根拠がないからこそ手続的な統制が必要なのであって、逆ではありません。
関連する条文を整理しておきましょう。まず、命令等には、(イ)法律に基づく命令または規則、(ロ)審査基準、(ハ)処分基準、(ニ)行政指導指針の四つがあります(2条8号)。このうち審査基準・処分基準・行政指導指針という三つの基準類は、それ自体が法規ではないにもかかわらず、意見公募手続の対象とされている点が重要です。次に、行政指導指針については36条が、あらかじめ定めたうえで「行政上特別の支障がない限り、これを公表しなければならない」と定めています。つまり、事前の意見公募(39条)と事後の公表(36条、43条)の両面から手続的統制が及んでいるわけです。
ひっかけポイントとして、適用除外も押さえておきましょう。行政手続法3条3項により、地方公共団体の機関が命令等を定める行為には意見公募手続の規定は適用されません(多くの自治体は行政手続条例で同様の手続を設けています)。また、39条4項は、公益上緊急に定める必要がある場合など、意見公募手続を要しない場合を列挙しています。さらに、39条3項は意見提出期間を案の公示の日から起算して30日以上とすることを定め(40条1項は、やむを得ない理由があるときに理由を明らかにして30日を下回る期間を定め得るとする特例)、42条は提出意見を十分に考慮しなければならないこと、43条は結果の公示について定めています。意見公募手続は条文数が多くありませんので、39条から45条までを一気に読み通しておくと得点源になります。
1処分(事実上の行為を除く。)についての再調査の請求が理由がある場合には、処分庁は、決定で、当該処分の全部若しくは一部を取り消し、又はこれを変更する。
2事実上の行為についての再調査の請求が理由がある場合には、処分庁は、決定で、当該事実上の行為が違法又は不当である旨を宣言するとともに、当該事実上の行為の全部若しくは一部を撤廃し、又はこれを変更する。
3処分庁は、前二項の場合において、再調査の請求人の不利益に当該処分又は当該事実上の行為を変更することはできない。
1前二条の決定は、主文及び理由を記載し、処分庁が記名押印した決定書によりしなければならない。
2処分庁は、前項の決定書(再調査の請求に係る処分の全部を取り消し、又は撤廃する決定に係るものを除く。)に、再調査の請求に係る処分につき審査請求をすることができる旨(却下の決定である場合にあっては、当該却下の決定が違法な場合に限り審査請求をすることができる旨)並びに審査請求をすべき行政庁及び審査請求期間を記載して、これらを教示しなければならない。
第九条第四項、第十条から第十六条まで、第十八条第三項、第十九条(第三項並びに第五項第一号及び第二号を除く。)、第二十条、第二十三条、第二十四条、第二十五条(第三項を除く。)、第二十六条、第二十七条、第三十一条(第五項を除く。)、第三十二条(第二項を除く。)、第三十九条、第五十一条及び第五十三条の規定は、再調査の請求について準用する。この場合において、別表第二の上欄に掲げる規定中同表の中欄に掲げる字句は、それぞれ同表の下欄に掲げる字句に読み替えるものとする。