1地方公共団体に、執行機関の附属機関として、この法律の規定によりその権限に属させられた事項を処理するための機関を置く。
2前項の規定にかかわらず、地方公共団体は、当該地方公共団体における不服申立ての状況等に鑑み同項の機関を置くことが不適当又は困難であるときは、条例で定めるところにより、事件ごとに、執行機関の附属機関として、この法律の規定によりその権限に属させられた事項を処理するための機関を置くこととすることができる。
3前節第二款の規定は、前二項の機関について準用する。この場合において、第七十八条第四項及び第五項中「政令」とあるのは、「条例」と読み替えるものとする。
4前三項に定めるもののほか、第一項又は第二項の機関の組織及び運営に関し必要な事項は、当該機関を置く地方公共団体の条例(地方自治法第二百五十二条の七第一項の規定により共同設置する機関にあっては、同項の規約)で定める。
この条文の過去問 2肢
結論:この肢は「誤り」。
議会の招集権者は原則として長です(地方自治法101条1項)。議長については、同条2項が「議長は、議会運営委員会の議決を経て、当該普通地方公共団体の長に対し、会議に付議すべき事件を示して臨時会の招集を請求することができる」と定めています。すなわち議長にできるのは、議会運営委員会の議決を経たうえで長に招集を「請求」することであって、いきなり自ら臨時会を招集することではありません。本肢は「議長も、議会運営委員会の議決を経て、自ら臨時会を招集することができる」としており、この点で誤りです。
もっとも、議長がまったく招集できないわけではありません。101条5項は、2項の請求があった日から20日以内に長が臨時会を招集しないときは、1項の規定にかかわらず、議長が臨時会を招集することができると定めています。つまり議長の招集権は、長への請求を前置し、かつ長が20日以内に応じないという条件が満たされた場合に初めて発動する補充的なものです。本肢はこの前提条件を丸ごと落としているわけです。
理由づけとして、地方自治法は長と議会が相互に牽制し合う二元代表制を採用しています。招集権を長に集中させると、長にとって不都合な議案の審議を封じることができてしまうため、平成18年改正で議長の招集請求権が、平成24年改正で議長・請求議員による招集権が順次整備されました。本肢はその立法の経緯を踏まえた出題です。
ひっかけポイントは「議会運営委員会の議決」という文言です。この要件が付いているのは101条2項の議長の請求だけであり、3項の議員による請求(議員の定数の4分の1以上)には不要です。要件の付け替えは頻出の作問パターンなので、条文の主語と要件をセットで記憶してください。なお、招集の告示は、都道府県および市は開会の日の7日前、町村は3日前までにしなければなりません(101条7項本文。緊急を要する場合は例外)。
結論:この肢は「誤り」。
前段は正しい記述です。地方自治法101条3項は「議員の定数の四分の一以上の者は、当該普通地方公共団体の長に対し、会議に付議すべき事件を示して臨時会の招集を請求することができる」と定めています。本肢の「法定数以上の議員により、長に対して臨時会の招集を請求することができる」という部分は、この規定に対応します。
誤りは後段です。同条4項は「前二項の規定による請求があつたときは、当該普通地方公共団体の長は、請求のあつた日から二十日以内に臨時会を招集しなければならない」と明記しています。したがって、招集の時期について地方自治法は「請求の日から20日以内」という明確な定めを置いており、「特段の定めを置いていない」とする本肢は条文に反します。
さらに、長がこの義務を果たさない場合の手当ても用意されています。101条6項は、3項の請求があった日から20日以内に長が臨時会を招集しないときは、議長は、請求をした者の申出に基づき、当該申出のあった日から都道府県および市では10日以内、町村では6日以内に臨時会を招集しなければならないと定めています。議長からの請求(2項)に長が応じない場合の5項(この場合は議長が招集「できる」)と対になる規定です。
理由づけとして、招集請求権を認めながら招集の期限を定めなければ、長が請求を放置することで実質的に議会を開かせないことが可能になってしまいます。20日以内という期限と、期限徒過の場合の議長による招集という二段構えは、少数派議員の審議要求を実効化するための仕組みです。地方議会の実務では、長と議会が対立する局面でこの規定が現実に使われています。
ひっかけポイントは、「地方自治法は特段の定めを置いていない」「条例に委ねられている」といった、条文の存在自体を否定するタイプの表現です。この形の肢は誤りであることが圧倒的に多いと考えて、該当条文を思い出す作業に入ってください。あわせて、請求に必要な議員数が「定数の4分の1以上」であること、条例で定める定数ではなく法定の割合であることも確認しておきましょう。